ぬばたま

あれこれやそれこれ

働くこと 社会

派遣期間内に有給が使い切れないスタッフへのアドバイス

更新日:

派遣会社との次の契約を考えて交渉するのが大事です

派遣契約も長期の仕事になると有給休暇も与えられますが、契約期間が満了するときに消化できていない有給休暇があるとします。

せっかく与えられているので使い切りたいのに、引き継ぎがあるので派遣先は「契約満了日まで出勤してください」と言うし、営業担当も「最後まで休まないで」と言われることがあります。

有給休暇というのは本来労働者に与えられている権利ですので妨げることができないのですが、「時季変更権」という「希望する有給休暇日に休みを取られると会社に大きな問題がある場合、その日をずらすことが出来る」権利を会社側は持っています。

時季変更権とは、事業の正常な運営を妨げる場合において、使用者が従業員の有給取得の時季を変更できる権利である。時季変更権

ところが会社側が時季変更権を行使するには合理的な理由が必要で、年末年始でスタッフが足りず業務に支障が出る場合や、あまりにもその日に有給休暇の申請が多く出されているため会社が成り立たなくなる、などといった客観的な理由が必要になります。

当然ながら退職日が決定している場合、それを超過しての時季変更権は認められません。つまり、退職日が決定している場合は時季変更権は認められず労働者が希望する通りの有給休暇取得が認められるはずなのです。

そこで「じゃあ仕方がない、諦める」とするのはもったいないし、でも「派遣会社や派遣先の事情で私が有給を取得できないなんて」と思うのももっともです。ではそういう場合、どうするかをお教えしましょう。ぜひ参考にしてください。

次の契約が同じ派遣会社で延長される場合

派遣契約が満了するものの、次の仕事が同じ派遣会社で決まっている場合は、その有給休暇をあえて取得せず、営業担当に伝えて「次の仕事のときにも使えるようにして」と依頼すると認めてもらえるケースがあります。そもそも有給休暇は労働基準法の第39条 にある「使用者は、その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない。」ものです。

これは「与えても与えなくてもいいよ」ではなく与えなくてはならないものであり、それ以上の有給休暇を与えても良いのです。

契約期間が満了した時点で有給残日数は本来消滅してしまうので、「次の契約で使えても当然」というスタンスで交渉すると法律などを盾に断られるケースがありますので、「引き継ぎで有給が使いきれなかった、だから次の契約でも使えるようにして」と依頼するスタンスになります。

余った有給休暇分の労働日数の契約期間を延長してもらう交渉

取得したいのに取得できない、このままでは無駄に有給休暇が消滅してしまうというときに是非営業担当に交渉してみてほしいのがこれです。

「当初の契約満了日まできちんと仕事はする、でも残った有給日数分の契約期間を満了日の後ろに付け足して、そこに余った有給を使わせて欲しい」という方法です。

たとえば、10月末で本来の契約期間が満了しますが残った有給が5日間あるとしましょう。契約満了日で終わってしまえば有給残は消えてしまうので、11月1日から11月5日まで契約期間を延長してもらい、その日は仕事にいかず「有給消化するだけの契約期間」にしてもらうのです。派遣先には迷惑がかからず、有給取得したのと同じだけの給与が支払われることになります。

派遣スタッフの場合、有給というは「休み」というよりも「お金」としての存在のほうが大きいです。だから契約日数を延長してそこに無理やりお金を発生させるわけです。例の場合であれば自宅にいるだけで11月1日から5日までの5日分の有給付与が行われ、5日分の給与が支給されます。

あくまでも有給消化すると突っぱねたい場合

派遣会社とトラブルになったり派遣先で嫌な思いをしたときは「どうしても有給取得してもう仕事に行きたくない」ということになるかもしれません。

先程も書いたように退職時の有給取得についての時季変更権は認められていませんので、労働者側の希望する有給取得を派遣会社は妨げることができないのですべて認められるでしょう。

それでも「引き継ぎがあるから」「急に来なくなられると困る」というような言い方をする派遣会社があるかもしれませんが、本来人材派遣というのは「指揮命令者の命令によって派遣スタッフが仕事をする」ですので、派遣スタッフが引き継ぎをしなくてはならないような業務を持っている事自体が派遣の仕事から逸脱していると考えるべきです。

それでもどうしても引き継ぎが、残りの業務をやってほしいと言われたのなら・・・

「あくまでも有給休暇は取得する、しかしその仕事をする日数分は「業務委託」としてやる、報酬は○日間で○万円」と交渉しましょう。

業務委託の契約書はインターネット上で簡単にダウンロードできますので、自分の仕事にあったように一部分を書き換える程度で作成可能です。少し手間ですがそれだけで数万円の契約料をもらえることにもなりますのでぜひ頑張ってみてください。

例えばですが・・・こんな感じです。

業務委託契約書雛形(書式)

他の書式などを使ってももちろん構わないのですが、このテンプレートの9条にあるような「協議解決」の一文は必ず入れるようにします。契約が始まった後に一方的不利な内容に持ち込まれるのを防げます。

法律をしっかり学ぶことは自分を守ることにつながる

派遣先や派遣会社と円満に契約満了したいのはもちろんですが、たまにはこういった問題が出てきたりします。派遣会社の営業担当にこういった知識がない場合、「ダメなものはダメ」といったゴリ押しに泣き寝入り、となることもありますのでぜひこういう知識は増やすようにしてください。

これはいつも思うことですが、労働法は労働者を守るための法律です。しっかりと見に付けて自分を守ってほしいと思います。

-働くこと, 社会
-, ,

Copyright© あれこれやそれこれ , 2019 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.