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壊れたちりとりとコストの話

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自分が1時間あたりいくら稼がないといけないかを考えて働く

とある会社のお話。会社のある部署にちりとりがありました。きっと10年くらい使われてたのでボロボロです。形はこんな感じのもの。

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部品同士がリベットで固定されているはずなんですが長年使ってるうちに外れてしまい、昔だれかが修理したようです。釘かなにかで穴を開けたところに紐が通して縛って固定されていました。

それがまた壊れたわけです。取っ手がぶらんぶらんしてて使いにくい。直そうと思えば軽く見積もって20分くらいはかかる。それでもまたそのうち壊れるでしょうきっと。

「もうこれ捨てましょう。100均で買ってきますから」とAさんが言いました。

すると使っていたBさんは「まだまだ使えるのに捨てるなんてもったいない」と言い出して自分の仕事を止めてちりとりの修理を始めます。

釘を取りに行って、金づちを取りに行って、紐を探しに行って、紐を通して、紐でしばって、緩かったからやり直して、時間をかけて時間をかけて時間をかけて。

20分ほどかかってようやくちりとりはなおったのですが、その3日後また壊れました。

「捨ててください。買いますから」と再びAさんが言いました。

するとまたBさんは「まだ使えるのにもったいない!直します」と言い出します。

修理するべきか買い換えるべきかを労働を基準に考える

修理を始めようとするBさんの手を止めさせてAさんは話し始めました。

「あなたの給料はひと月いくらですか?」
「20万円です」
「この会社の就業時間は何時間ですか?」
「7時間30分です」
「この会社の年間休日はおおよそ100日、あなたの有給休暇は20日あるはずなので、年間労働日数はだいたい240日だと考えてくださいね」
「はい」
「240日×7.5時間=1800時間があなたの年間労働時間です」
「はい」
「さっき聞いた給料20万円をざっくり1.5倍くらいしたのがアナタのために会社が必要となる金額です」
「はい」
「1.5倍してみた30万円×12ヶ月=360万円を1800時間で割ると時給のようなものがでますよね、計算すると2000円です」
「はい」
「このあいだ20分使ってちりとりを修理していましたが、その20分のために会社はいくら必要になりますか?
「およそ660円です」
修理するのにかかった時間と100円均一でちりとりを買う費用、どっちが安いですか?
「ちりとりを買うほうが安いです」
「もったいない気持ちは大事ですが、今抱えている仕事はありますか?」
「はいあります」
「それを止めてまでちりとりを修理する必要はありますか?」
「無いと思います」
「じゃあちりとりを修理せずに今抱えている仕事を続けてください」
「はい」

コストに見合った労働をしていますか?

僕は製造メーカーで営業をしているので、ある商品を作る時に見積もりを出すにあたって原価や経費などを計算していくわけです。

  • 必要な材料A、B、C
  • 社内の加工が部署Dで○分くらい、部署Eで■分くらい、部署Fで△分くらい
  • 簡単な作業は外注で作業、1つあたり○円

材料Aはひとかたまりで買うと○円だけど実際使うのはこれくらいのサイズなので、割り算するとこの商品にはいくら位かかるだろうな、などと計算していくんです。

加工賃はじゃあこのくらい、技術的に難しいものはちょっと高い目に計算しよう、とか。そうやって足し算をしていくことで「商品原価」を決めるんですよね。

たとえばそうやって計算して商品原価が100円だと計算していても、実際の加工現場が倍以上の時間をかけてしまえばコストは当然変わってきます。場合によっては100円で作れると思ってた商品が実際は150円かかっている、なんてことも。もちろんそういうミスマッチが起きないように経費は慎重に計算してるのですが。

僕には僕のコストが掛かってるわけです。年にこれだけもらってるから有給や社会保険などの会社が払うべき経費を含めれば思ってる以上のコストになるものです。必要になっているコスト以上の働きをしていないと会社に利益をもたらしてはいないんですよ。

自分の今の仕事でそれ、ちゃんと払えてるのかなぁってたまに考えます。もしそれが自分で払えていないと思うんだったら・・作業時間を短くして仕事量を増やす等々の何か努力が必要になるでしょう。

「もったいないからちりとりを直す」も大事ですけど「直すより買ったほうが早い」と考えることも仕事の中では大事なのかなと思ったりします。

「給料があがらない」とこっそり文句を言ってるんだったら「私はこれだけのお金を会社のために生み出してるんだから」と言えるように頑張ったらいいと思う。ほんとうに価値があるのにそれでも会社がお金を出さないというのなら、違う会社でならきっと活躍出来ると思います。でも文句ばっかり言っててコストに合わない人はどこにいってもきっと給料上がらないでしょうね。

同じ会社でじっと働いてたら勝手に給料が上がっていく時代ってもうすでに終わってると思うんですよ。自分の価値を高めていかないと給料って上がっていかない時代。もちろん、そればっかりじゃないのもわかってるんですけどね。でも、と思うところです。

あ、追伸。Aさんは僕ですがあんなに厳しく言ってません(笑)文字数の都合でわかりやすく冷淡に書いてるだけでw給料などの数字も計算しやすいところで適当に変えてありますのでご了承のほど。

※この記事は以前他のブログに掲載したものを転記したものです。

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