11月の琵琶湖赤野井でソロキャンプ、寒さ対策も考えてみた

キャンプの寒さ対策は「寝ているとき」が一番大事

2019年11月3、4日が連休になっていたので今年最後のソロキャンプに出かけることにしました。

一番の目的は「星空を撮影すること」。三脚とミラーレスを持って万全の体制(が後で崩れることになるとは・・・)。

今後のこともあるので(冬空撮影)家の近くの琵琶湖岸にテントを貼ることにしました。おそらく今年最後のソロキャンプ、晩御飯はちょっと豪華に行こうかなと。

前日、メスティンには米2合と固形燃料、エスビットのポケットストーブがシンデレラフィット。荷物を減らすためにはこういう「隙間、空間を埋める」のが大事ですね。

忘れ物がないようによくよく確認して自転車に積み込み出かけます。

とりあえずテントを設営し荷物を放り込みます。雨が降る予報は出ていなかったのでタープは出さなくてもいいだろう、という判断だったのですが・・・

設営を終えてしばらくするとパラパラと雨が。天気予報を見るとなかったはずの雨雲がすぐそばに来ていて1時間ほど雨が振りそう、やっぱりタープで雨除けつくらないと。風も出てきたので大急ぎ。

雨が止んだのでそのあいだに落ちている竹や流木などを拾って薪にしておきます。琵琶湖岸は結構流木などが落ちているので薪を買わなくても短時間の焚き火くらいならできることが多いです(それをメインにいくと掃除後だったりするので気をつけて)。

のこぎりとナイフで小切りにしておきます。今回持っていったのは小さな小枝用ストーブなので大きな薪が入らないのです。

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モーラナイフのCompanion Heavy Duty Blackは刃厚が3.2mmと分厚くステンレスなのでサビを気にせず使えます。バトニングから調理まで使い勝手が良いですし結構乱暴な使い方をしますが刃こぼれもいまのところありません。値段も安いので「初めての一本」には良かったと思っています。

さて、暗くなってきたので早めの晩ごはん。メスティン+エスビットポケットストーブで自動炊飯にしておき、炊けた頃を見計らってお肉を焼きます。

今日はカルビを少しと焼き鳥。小型ストーブの中に前回の残りのロゴスの固形炭を入れて炭火焼きにします。

普段自宅ではご飯1合なんて絶対に食べられないのに外で焼き肉するとぺろりと食べられる不思議(不思議ではないか笑)。

焼き鳥はすでに焼いてあるものを購入したので炭火で温めて食べました。やっぱり高熱で焼くと美味しいですね。

食後にコーヒーを飲み終わると炭火を焚き火に変えてウイスキーを少々。飲みすぎると寝てしまうので。寝てしまって気づいたら朝だった、は避けたいところです。

焚き木も減ってきたのでそろそろテントに戻ろうかというころ、またもや雨が降ってきました。スマホで雨雲をみると1時間以上降り続くらしい。

そもそもこのキャンプは天気がいいから夜空を撮ろうと思っていたのにどんどん予定が崩れるなと思いつつテントに避難し寝袋の中でスマホを見たりiPadで映画を見たり。

今回持ってきた映画は「博士と彼女のセオリー」。ホーキング博士が主人公の映画ですが途中まで見たところでうたた寝・・・雨は止まない。

夜0時ごろから星空が出るという天気予報はどんどんと崩れていき結局朝明るくなってからやっと晴れマークになった時点で私の目標は完全に見失いました(笑)そしてついでにいうとせっかく持ってきた三脚もまさかのクランクを忘れて取り付けができないという状況に後で気づくとか。

だめだなこれはと思いつつウイスキーの酔いがまわってきてウトウトからスヤスヤに・・・。

次に目が覚めたのは朝5時前。寒くてトイレに行きたくなりテントから外に出てみると空は完全に曇っていました。

私の愛用しているテントはネイチャーハイクというブランドの二人用テントなのですが、防水もばっちりで値段も安く、靴やクッカーなどを置くのに十分な前室があります。

今回も雨漏りなどももちろんなく、十分に身体を休めることができました。寝袋はこの時期なら必須なのですが。

トイレから戻ってくるとすっかり身体は冷え切ってしまい寝袋に入っても温まりません。自宅を出るときにハクキンカイロに注油していたのを思い出し荷物から取り出すと火をつけます。

注油用の容器に1回分ベンジンを入れると12時間、2回分入れると24時間もつので今もポケットで発熱してくれています。

よく勘違いされている方がおられるのですが、ハクキンカイロは火がついて温かいのではありません。

このカイロはベンジンを入れ、先端の火口とよばれる部分にライターなどで熱を加えると触媒と気化したベンジンが反応し、炭酸ガスと水になるときの酸化熱を利用する仕組み。ベンジンの量によっては24時間暖かさをキープできます。使い捨てカイロの熱量の13倍あるとされ、直接カイロを触ると熱くてやけどするので布やフリースの袋に入れて使います。

カイロ自体はものすごく熱いのでフリースの袋に入れて使いますが本当に熱量が大きいので使い捨てカイロが使えなくなります。

ハクキンカイロを温めお腹の上に載せて握りしめながら朝までもうひと眠りです。

平日7時にセットしているAppleWatchが普段どおり起こしてくれました。外を見てみると雲の合間から青空がチラチラ見えています。よかった雨が止んでいます。

濡れたテントはしっかり乾かさないとカビや臭いの原因になるのでしっかり干してから帰ることにします。まずは腹ごしらえから。

セブンイレブンで食パン2枚とデミグラスハンバーグを買ってきていたので、それを使ってホットサンドを作ることにします。

先日購入したCHUMSのホットサンドクッカーが活躍するときがやっときました(笑)

CHUMSのホットサンドクッカーはシングルとダブルがあり、ダブルの方は真ん中で別れるようになっています。私が買ったのはシングル。

真ん中に筋が入っていてホットサンドが2つに分かれるのがわかってもらえると思います。

まずクッカーで卵をひとつ半熟くらいまで焼き、クッカーに載せた片方のパンの真ん中に。その上にハンバーグを置きその上からパンをのせてギュッ。

焼き加減がかなり難しかったです。今回は岩谷のカセットコンロで焼いたのですが火元が近すぎて焦げるのです。焚き火のような「広い炎」のところで焼いたほうがきっとこれは上手に焼けそうな気がします。

いちおう努力したのですがペンギンが黒ペンギンになりました。

切ってみるといい具合に中は出来上がっていて味はもちろん美味!(セブンイレブンさんのおかげ)

食パン自体が分厚かったので2枚とハンバーグでお腹いっぱい。元気がでたのテントの撤収作業をはじめました。

外したタープとテントは木と木の間にガイロープを渡して洗濯物を干すようにタープとテントの外側(フライシート)を干しておきます。風が結構強かったので割と早く乾いたのですが、グランドシート(テントの下にしくもの)が芝生が濡れているために完全にずぶ濡れ、すっかり乾くのにちょっと時間がかかりました。

というのをいいことにテント泊キャンプはデーキャンプへの延長線ということに(自己都合)。ベンチに寝転んで映画の続きをみたりせっかくカメラを持ってきたので周りの景色を撮ったり。

この天気、昨日欲しかった・・・。

コーヒーを飲んだり音楽を聞いたりしているうちにお昼前に。

夜景を撮るときに夜食にしようと思っていたマルタイのラーメンが残っていたのでそれをお昼ごはんにすることにしました。

普通の袋ラーメンは結構容積が大きいのですが(麺が立体になっているため)、このマルタイのラーメンはそうめんのように真っ直ぐなので省スペースでなおかつ美味しい。茹でる時間も3分でいいのでおすすめです。

左下に見えているのは卵用のケース、これは2つで1セットになっています。これに入れておけば衝撃で卵が割れることもなく安全にキャンプに持っていくことができます。

朝ごはんのときにホットサンドに1個入れて残りの1個はラーメンに入れることにしました。念のため生で食べるのは避けておきたいところ。

お昼ごはんも食べ終わり、さんざんTwitterで「帰りたくない」を連呼していた私も仕方なく帰路につくことにしました。といっても自宅まで20分もかからないのですが。

昨日と打って変わっていい天気、実にのんびり過ごすことができました。

キャンプの寒さ対策について

今回のキャンプは雨が降ったこともあり「寒さ」が気になりました。私なりに寒さについて考えたことをまとめておきます。

濡れたものは早く着替える

雨が降ってきたときに着ていたのはワークマンのかぶりヤッケでした。綿でできているので火の粉などにも強くキャンプでの愛用者も多いのですが、ナイロンなどのヤッケにくらべると水気を吸いやすく乾きにくい特徴があります。

少しお酒も入っていたのであまり気にはならなかったのですが、その後テントに戻りインナー(長袖Tシャツ、タイツ)を着替えたときに上半身が冷たくなってるのに気づきました。幸い風邪を引いたりはしませんでしたが身体を冷やすと腹痛を起こしたり体調不良につながることも。

天気も急変することがあるので荷物はなるべく少なくしておきたいところですが着替え(特にインナー)は必ず持っていくべきだと思いました。濡れた服は体温を奪ってしまうので。

寝袋の中を温められるものがいい

冬用のキャンプでは煙突を付けてテント内にストーブをつけるキャンパーなどもいらっしゃいますが、ソロキャンパーで小さなテントな私にはテント内を暖めるよりは自分の周りを暖かくするほうが得策でした。

テントの中では寒さを感じたら寝袋に入り込み、もしくは足からお腹辺りまで寝袋に入れてしまい上半身を起こしてスマホをみたり映画をみたり。

寝るときはあまり寒さを感じませんでしたが(気温は15度でした)、朝の5時前は13度まで下がっていて足元に寒さを感じました。その後トイレに行きカイロを入れたことで寒さから逃れることができましたが、もしカイロが無ければ寒さをこらえながら朝まで我慢したかもしれません。

上半身は防寒具(綿入のMA-1)を着込んでいたのですが下半身はワークパンツにタイツを履いていただけで少し寒さ対策には弱かったようです。

自転車の積載量の関係で私は積みませんが熱湯を作るのはキャンプならそれほど難しくないので湯たんぽなどが良いと思います。

昔ながらのブリキ製などは熱伝導が良すぎるのでうかつに触るとやけどをします。プラスチック製で最近は良いものが出てるので子供さんでも安心、特にフリース素材などでカバーがついていればなお良いです。

一旦冷えてしまうと自分ではなかなか運動などをしない限り自分から温まるのは難しいので、外的な暖かさでカバーするのが良いです。

お湯などがすぐ沸かせる状態ならカップスープやココアなどを飲むのも良さそうですね。今回はスープも持っていったのですが沸かしてる間に余計寒くなりそうだったのでやめました。

やっぱりダウン素材がいい

通勤やテニスのときに使っているのはユニクロのウルトラライトダウンです。軽くて薄くて暖かい。アウターとしても使えますがインナーとしても使えます。

今年は同じような感じで薄手のパンツを買おうと思っています。寒さは足元から感じることが多いので。

テント泊のキャンプはもうしないと思いますが、ちょっとハンモックを持ち出して昼ごはんを外で、くらいはするかもしれませんし。

分厚くなるとどうしても動きが悪くなったり重くなったりかさばったりするので、軽くて暖かくてかさばらないダウン素材がやはり良いですね。

寝袋もダウンがいいとは言われるのですが値段が高いのと、通常の保管で圧縮してはいけないと言われると今回は安い綿の寝袋を購入してしまいました。冬山に行くわけではないのである程度着ているものの調整で寒さは耐えられるかなと思っています。

しかしながら、寒さにこらえながら寝るというのは辛いものですね。トイレにいくのですら面倒くさくなって「寝袋の中でおしっこする方法はないか」とまで考えたくらいです(笑)

 

さて、今回のキャンプで使ってみて具合が良かったものをすこしご紹介します。

軽量ストーブ

この手の商品でもっとも有名なのは「ソロストーブ」です。

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ステンレスでできた筒に松ぼっくりや木などを入れるタイプのストーブですが、熱を加えるためどうしても劣化が激しいもの。私は消耗品と割り切って安いストーブを購入しました。

値段も1500円ほどですし輪っかになったステンレスの筒をいくつかつなぎ合わせることでストーブをつくるので小さくてコンパクト。

思った以上に暖かく調理にも便利、小さくコンパクトにできるとなかなか良い商品でした。

網の下から入った空気による一次燃焼と別に、真ん中の「燃焼層」からも側面から空気が出ることで気化したガスと混ざり合い「二次燃焼」が起こります。

細い枝や竹などを使いましたがかなりの炎の量でした。燃やしている間に底に炭がたまると空気の通りが悪くなるので薪でつついて空気の通りを良くするのがコツだと思います。

CHUMS ホットサンドクッカー シングル

先程も紹介しましたがホットサンドを作るフライパンです。

2つのフライパンを密着して挟むことでホットサンドを作るのですが、さすがメイドインジャパン、新潟の燕三条で作られているそう。

※下の写真は分解した写真ですが、中央に撮影してある「大きなメンチカツ」はパンが揚げパンで油が強く、焼いてみるとあっというまに焦げて真っ黒になりました。

さっきも書いたように「大きな火」に突っ込んで焼くのがよさそうです。焚き火などに豪快に放り込んでおくのが良いのかもしれません。

ガスコンロのような輪っかの炎などは上手に焼くのがちょっと難しそうです(私の腕の問題でしょうか)次回がんばってみます。

アズワンの水用タンク

夏でも冬でも使う水の量はほぼ3リットル、これは変わりません。余裕を持って出かけたいところ。

キャンプ場なら水の供給は簡単ですが、琵琶湖岸のような野営の場合は水は確保できるところでしっかり抑えておきたいところです。今回は自宅から近いので自宅の水道水を持っていきました。

以前紹介したアズワンのコック付きタンクがやっぱり便利!

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しっかり硬いので自転車にも積みやすく、コックが付いているので水も出しやすい。自転車のキャリアに置きっぱなしにしておいてもコックをひねれば水が出るのがすごく楽。重いペットボトルをいちいち開封して水を注ぐのって結構面倒くさいんですよね。

これとセットで使うのはブリタのフィルアンドゴー。注いでおいた水が出てくるときにフィルターを通り「浄水された水」として飲用することができます。

アズワンのタンクに入れたのは普通の水道水なので手を洗ったり普通に使い、食事や飲用に使うときはフィルアンドゴーに一旦入れてからの水を使います。カルキなども抜けるので身体も優しい。

流せるおしりふき

これ、意外かもしれませんがめちゃくちゃ便利で私が必ずキャンプのときに持っていく、無ければコンビニで買うほどの必須アイテム。

「濡れティッシュ」でいいじゃないかというとそれがまた違うのです。そして大事なのは「トイレに流せること」と「ノンアルコール」のものを選ぶこと。

琵琶湖岸のトイレはトイレットペーパーがなくなることも多いので自分でティッシュを持っていくことをおすすめするのですが、トイレットペーパーのロールを持っていくと邪魔になりますしティッシュペーパーはポケットの中にいれておくとくしゃくしゃになるし気がついたら「残りわずか」になっていたりすることも。

また、キャンプ中というのはちょっと手をすすぎたいときや「ちょっと拭き取りたい」ものが出てきたりします。先ほどの記事でいえば「モーラナイフで木を切ったあとちょっと調理のときに使いたい」とき、塩コショウを降るときにちょっと指先だけキレイにしたいときなど。

いちいち手を洗いにいくのは面倒だし、かといってそのままだとちょっと不衛生だなというときに濡れティッシュでさっと拭き取れるというのは意外と重宝です。

アルコール入だとトイレにいくときに使えないし、トイレに流せないタイプだとトイレットペーパー代わりには使えません。そしておしりふきを使うのは「濡れティッシュ」よりも丈夫だからです。

もしキャンプに行くときがあればぜひ持っていってみてください。値段も安いしスーパーなどでも手に入ります。ドラッグストアなどでも当然ながら購入可能です。

ワークマンの防寒ブーツ「ラークス」

雨が降ったこともあり芝生が濡れていたので歩くだけでスニーカーなどはびっしょり濡れてしまうと思います。雨は予想していなかったのですが防寒と朝露対策のために私が履いていったのがワークマンの防寒防水ブーツの「ラークス」というもの。

裏面がフリースでとてもあたたかく、さらに靴底から5センチまでの防水仕様で少し深めの芝生の上を歩いても中まで全然染み込みません。また、種がつきやすい雑草などの中を歩いても大丈夫。

ズボンの裾を外にだしておくと裾が濡れてしまうのと種がいっぱいつくのでブーツインにして履いていました。ご覧の通りブーツの周りには種がたくさん。

足首のあたりなどは若干締め付けが緩かったりする部分もあるのですが、サイズ展開がセンチメートル刻みではなく4サイズしかないので仕方がないのかも。

  • Mサイズ 24.5~25.0cm
  • Lサイズ 25.5~26.0cm
  • LLサイズ 26.5~27.0cm
  • 3Lサイズ 27.5~28.0cm

サイズを絞ることでコストを抑えてあるのでしょう、お値段控えめの2,900円とコスパは十分です。雨の日の通勤などにも良いかもしれません。

今年最後のキャンプを終えて

11月になり朝がすっかり寒くなったのでテント泊のキャンプはおそらく今回が最後です。

今年突然はまったキャンプはたくさんの楽しみを与えてくれました。来年はゴールデンウィークあたりから楽しめるのではないかと思っています。私はソロキャンプを楽しんでいるのですが、ソロキャンプに行き一人でテントの設営、食事などをしていると「自分との会話」がすごく増えていきます。

といっても独り言をいうのではなく自分を見つめ直すというか、テレビや家族、友達、会社などといったん切り離されて「自分」が行動しないと寝るところも食事も何も手に入れることができない「言い訳のできない100%自己都合の世界」にいることで自分だけが頼りというか、相談するのも自分、行動するのも自分という状況になります。

待ってたら誰かが何かをしてくれるわけでなく、自分がやらないと何もすすみません。水をとってきてやかんに水を入れて火をつけて時間をかけないとお湯すらできないのです。ポットまで歩いていってボタンを押したらお湯が出る、寝転がってテレビを見ていたらご飯が作ってもらえている状態とは全く違います。

以前キャンプ好き芸人さんがテレビで言っていた「不自由を楽しむ」というのが本当にしっくりくるキャンプ、来年も楽しみたいと思います。